手作りお味噌の熟成と食べ始めの目安☆

※この記事は2020年6月23日投稿したものをUpdateしています

福岡は梅雨入り後、30度を超す日が続いています。

大寒のあたりに仕込んだお味噌は梅雨明けを目途にとお話していますが、お好みで食べ始めても良い時期となってきました。

1月に作られた方は、6月初旬にはだいぶ仕上がってきていると思いますし、2月の方のも、食べ始められます。

6月の若い味噌は、手作り味噌ならではの麹と大豆の香りが高いお味噌なので、ちょっと味見してみることもおススメ。

 

発酵具合を見てみよう!

味見するには上部の酒粕部分を多めによけて、下の味噌部分を大きめのスプーンですくってみると良いです。

その後そのままスプーンなどで平らにして、また酒粕を戻して、蓋をしてください。

いくつかのタッパーに分けて入れて、食べ始めるもの、もう少し追熟させるもの、長期追熟させるもの用に分けるのも良いです。追熟する方には蓋にしていた酒粕をもう一度伸ばして蓋をして、上部にラップをしておきましょう。

ただし酒粕が白く固まっている場合や足りなそうなときは、酒粕を新たに購入して追熟する味噌の上部に乗せてください。固まっている酒粕は取り除いてしまいましょう。

わたしは伊都菜彩や志摩の四季で販売されている白糸酒造の酒粕を使用していますが、普通のスーパーにあるものでも大丈夫です。

2か月熟成は白みそのようで、大豆の香りがまだ強いです(それはそれで美味)。 3か月熟成はもう少し濃くなり、熟成の若さならではの香りを楽しめます。

夏前の味噌、梅雨明けくらいでもまだ麹の香り高さがあります。

そして夏を越して、涼しくなり始めたころのお味噌はまた、濃厚さ芳醇さが増してきますが少しずつ酸味も加わってきます。

ちなみにわたしは2月3月に作ったときは、7月前後の若いお味噌が大好きです。1月作成のものは麹の種類によっては5月開封することも。

是非、お好みの発酵具合を試されてみてください☆

■基本のお味噌の味見開始の目安
1月作成 > 5月下旬ごろ
2月作成 > 6月下旬ごろ
3月作成 > 梅雨明けごろ

※2025年より始めたもろみ麴のお味噌は熟成が早いので、もっと早く味見開始してOKです☆

 

好みの発酵具合になったら

 

発酵を止めるには冷蔵庫に移してください。 長期使用しない場合は冷凍庫に入れても大丈夫です。

さらに発酵を進める場合は常温に。ただし家の高い場所(屋根裏、ロフトなど)に放置すると暑すぎて発酵過多・急速発酵してしまい酸味が強く出てきますので、人間が心地好いと思う温度の場所に置いてください。

涼しいところなら発酵もゆっくり進みます。

1年くらい熟成させると芳醇さに加えて酸味と滋味というか味わいに深みが出てきます。

3年以上発酵させたものは真っ黒になり独特の香りがあります。 見た目はもう黒ごまみたいに。▽こちらは4年熟成のお味噌☆

身体にはとってもいいのだと思いますが、わたしは好みではありません(笑)。

特にお味噌汁に入れるのは好みませんが、少し混ぜたりするのにはちょうどいいかと思います。

でもその長期熟成お味噌がとっても好きという方もいるので、ホント好みなのでしょうね。

上部や側面が白い?カビ?

気温の高くなる頃からが発酵が一気に進みますが、手作り味噌が初めての方はいろいろ心配になることもあるかと思います。

送られてくるいろんな写真を見ながら、この人のは汁が結構出てるなー、とか、この人のは色づいてきたなー、この人のチロシンはすごいな!など、本当に皆さんの発酵具合が違っていておもしろいです。

わたしのレシピは麹がかなり多い(大豆の倍)ので甘みが強く、そしてみそのたまり汁、いわゆるたまり醤油が出やすいです。タッパーよりも、ラミジップで作ったほうが、早く確認できるかな。タッパーに重しを乗せると汁が出やすいです。

人によってはたまり汁がたーくさん出ることも。混ぜても美味しいし、お豆腐やお野菜につけても美味。

また、初めての方はカビを心配されるのですが、現在の方法にしてから、カビが生えるということはなくなりました。

それでも、やはり生きているものですし、保存方法や空気の入り具合によっては、生えることもあるでしょう。

たいてい皆さんが心配して送られてくるものは、チロシンです。

チロシンは、上部や側面に出来る白い液状の斑点みたいなヤツです。

ラミジップの方が出やすいです。柔らかめで温度変化が激しいときに出やすいそうですが、アミノ酸の一種で、混ぜ込んでもなんら問題はありません。

上部の酒粕が白く固まった場合は産膜酵母化しているかもです。食べても問題はありませんが風味は落ちるようなので、それは食べ始めるときに取り除いてしまいましょう。

カビなら、すぐに、カビだ!て、分かります。
だいたい味噌の上部、またはその上の空気に触れている容器部分に出来る、白いホワッとした胞子っぽいのがカビです。

万が一発生したとしても、カビとカビの周りをスプーンで取り除いて、気になるところ(容器部分)を焼酎などのアルコールをちょちょっとつけたペーパータオルかなにかで拭き取ればばっちりでしょう。

タッパーの場合はカビを取り除いて容器の側面と蓋をアルコール消毒し、ラップを取り除いたら中はきれいだと思います。気になる場合は上部の端を少し取り除いて、再度容器の側面を消毒、新しいラップを敷けば大丈夫です。

 

お味噌の活用

 

冷蔵庫や冷凍庫に入れて発酵は止まっても、菌は生きています。

出来上がったお味噌はお味噌汁はもちろん、ディップ、炒め物や調味料作りにもお勧めですが、やはり最初はお味噌汁でいただきましょう♪

お味噌汁に入れる際は火を止めてから! 残ったお味噌汁を温める場合も煮立ててしまわないようにご注意を。

味噌炒めや味噌煮込み系のものはがっつり火、入れちゃうけれど、それはそれで美味しいですので気にせず煮込みましょう♪

豚肉と大根の味噌炒めなんかはとっても美味しい!

ほうとうなどの煮込みうどんには長めの熟成のお味噌も合います。

調味料は、例えば味噌と青梅を順番に敷いていって、放置する万能梅味噌(わたしは常温で混ぜずに一年以上放置したけど、すっごい美味しい梅味噌が出来た!)がオススメ。

また、ニンニク、ショウガ、ネギ、ミョウガ、大葉などの薬味を細かく刻んで味噌と混ぜて保存するだけの薬味味噌(要冷蔵)なんかも美味しいです。

溜まり醤油がたくさん出ている場合は、そのままお味噌に混ぜ込んでも良いですし、溜まり醤油部分を卵かけご飯に垂らしたり冷ややっこにつけたりしても美味。

 

蓋にしていた酒粕の使い方

 

上部の酒粕は、熟成が進むほど味噌の香りがうつってきます(味噌っかす、てヤツです)。

そのままお味噌に混ぜ込むもよし。 その部分だけ別に保存して、粕汁にしてみるのもよし。 酒でのばした味噌っかすを魚の切り身や肉に漬けこんで焼くのもよし。

わたしは具沢山豚汁に、酒粕味噌を混ぜて作るのが好きです。お肌にも良さそうですよ☆

 

皆さまそれぞれの手前味噌ライフ、楽しんでください♪